2008年7月7日

代替燃料

日本航空では、ケロシンの度重なる値上げに対応して、運行の仕方などで燃費の向上を図ってきた。しかしそれだけでは、もうどうにもならない所まで来ているらしい。そこで目を付けた物の一つが、細長いシュレッダーの廃棄紙片である。これまではこの紙片は、再生も出来ず、ただ燃やすだけのものだった。

そんな厄介者を、溶かし特殊酵母を加えるとケロシンに生まれ変わると言う。廃棄紙片1トンで120リットル出来る。原油価格が高止まりすれば、十分採算が取れると言う。それ以外でも、植物の藻や、食べられない植物の実を使っても可能らしい。そう言えば、昔、ゼロ戦は松根油で飛んでいたから、油が絞れれば、どんな植物でも可能な気がする。

「じゃあ、納豆でも出来るんですかね」と挑戦的な物言いで聞くから、「当然出来るでしょう」と答えると。なんだか不服そうにしている。そこで、「但し、関西方面では不評でしょうね」「どうしてです?」「だって、関西の人は納豆が嫌いだからです。排気ガスが匂うのです」と言ってやると「ふ~ん」とうなずいた。

それにしても、木下君は無駄に大食する、おそらく、日本人中上位にランクされるCO2排出者であろう。仮にも会社名に“ECO”を標榜しているから、「明日から来なくていい」と言いたいところなのだが、残念なことに彼はああ見えても大変優秀なのだ。私も大人だからここは、我慢しよう。

一方、月田さんは、真逆のタイプで仕事も出来るがCO2の排出もゼロに近い。そんな訳で、木下君は大嫌いだが、月田さんは好きなのだ。でも、今日もまた、いつもの席で3人揃ってジョッキを傾けている。



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