下請けから脱却するための一流開発部隊=エンジニアへの道

第9回 一流開発部隊への道

実践編3

引き続き「家庭用パン発酵器」です。

 この商品は2つの特許で守られています。

・折りたたみ方式(特許番号5102860)

・庫内温度の均一化(コンベクションボード)(特許番号5607601)

 

安くて、希望の温度で、しかも簡単便利で、いつもきれいに維持できる。

折りたたみ方式実現には大きな課題があったのです。

 

① 折畳み方式実現に向けた技術的課題

イ、本当に工具を使わず容易に組立て分解できるように設計できるのだろうか?

ロ、湿度を70%程度に維持できるだろうか? 

ハ、庫内の温度センサーを組立て分解時に壊されないだろうか?

ニ、連続発酵時壁に付いた結露水はどうするのか?

ホ、ヒンジは切れないだろうか?

 

② 庫内温度の均一化と正確さ実現に向けた技術課題

イ、ヒーターの直近の棚の温度をどう下げるのか?

ロ、コントロールの正確さの追求は可能だろうか?

ハ、断熱性、密閉性は担保されているだろうか?

ニ、実際にパン生地を置くところにセンサーがなくても、そこの温度コントロールが出来るのか?

 

③ コストダウンに向けた技術課題

コストをかけないで、性能アップできるのか?

 

これだけの技術課題があるために、競合は実現できなかったのです。逆に、これを解決できれば、シェアトップは約束されているのです。

 これらの課題を克服する見通しを示す、プレゼンが必要になります。

チーム全員がこの目標に向かって進めば、ヒット商品間違いなしなのですが、上記課題はすべて、あきらめる理由になるのです。そしてあきらめてきたのです。だからいつまでたってもヒット商品が作れないのです。

 

 私は、オーナーに直接プレゼンする道を選択しました。

オーナーが元々理系出身で、技術に造詣が深いこと、私の実績をオーナーが理解していたことで、プレゼンは見事に成功し、上意下達で、チームを動かすことが出来たのです。

 この商品が、今トップシェアに君臨しているのは、その意味で、トップの決断であったのです。

 

次回は、家庭用パンコネ機が、トップに躍り出るお話をいたします。乞うご期待。

 

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